[廃止] Amazon WorkDocsが2025年4月25日に終了します
しばたです。
先月末ごろにAWSよりAmazon WorkDocsが終了する旨の通知がされました。
通知対象はその時点でAmazon WorkDocsを利用しているユーザーとなっており、AWS利用者全体に向けたアナウンス等はありませんでした。
最初の一節だけ引用すると
You are receiving this notification because we have decided to end support for the WorkDocs service, effective April 25, 2025. This applies to all instances, including your WorkDocs site, WorkDocs APIs, and WorkDocs Drive.
という内容となっていますので、Amazon WorkDocsをご利用の方は該当する通知から詳細を確認してください。[1]
(個別利用者向けの通知であるため全文引用はしませんのでご了承ください)
廃止スケジュール
通知にある通り来年2025年4月25日にAmazon WorkDocsのサービスが終了します。
WorkDocsのサイト、API、WorkDocs Driveを含む全機能が終了し、翌日の2025年4月26日にデータも削除されるとの事です。
このため既存の利用者は2025年4月25日までにデータを含めた環境の移行を完了させる必要があります。
また、上記通知がされた時点でWorkDocsの新規利用が不可となっていました。
現在マネジメントコンソールにアクセスすると下図の様にサポート終了の通知が表示される様になっています。
(既に新規利用不可となっており「サイトを作成」ボタンも押せなくなっている)
対応方法
AWSからは「移行ガイド」という形でブログが公開されています。
こちらでは
- Method 1 : 専用のマイグレーションツールを使いS3にデータをエクスポート
- Method 2 : WorkDocs Clientを使った一括ダウンロード
- Web Clientの「一括ダウンロード」機能
- WorkDocs Driveでマウントしたフォルダの一括コピー
の2パターンの方法が紹介されています。
既に新規登録ができないため実際に試すことはできないのですが、Method 1については
- エクスポート用のS3バケットを用意
- バケットのリージョンはWorkDocsサイトのリージョンと同じにする
- パブリックアクセスをすべてブロックする (=情報漏洩に繋がるので必ず非公開バケットにする)
- S3バケットにWorkDocsのサービスからのアクセスを許可するためのバケットポリシーを指定
という点に気を付ければそこまで難しい手順では無いと思います。
Method 2はWorkDocsの標準機能を使った力業なのでこちらも手順としては問題ない[2]でしょう。
AWSの手順ではデータのエクスポート・ダウンロードまで対応しており、移行先へのデータ登録については利用者自身で行う必要があります。
補足 : 移行先について
移行先について特に制限は無く利用者で決める必要があります。
「他社クラウドストレージを使う」、「ファイルサーバーの類を使う」など自由に選ぶことができるので用途やこれまでの利用状況を勘案して決めると良いでしょう。
最初に紹介した通知では「AWSのパートナーであるDropboxが特別料金の移行オファーを提供する」旨の内容がありますが、あくまでも料金面での優遇措置でありDropbox以外のサービスを使っても構いません。
追記 : 移行例
NTT東日本の白鳥さんがマイグレーションツールを使う場合の手順や考慮事項をまとめていますのでこちらも併せてご覧ください。
余談 : Amazon WorkDocsの歴史
Amazon WorkDocsは最初にAmazon Zocaloの名で2014年に発表され、その後2015年1月にAmazon WorkMailのリリースに合わせてWorkDocsに改名され今に至っています。
最初の発表から起算すると約11年間続くことになり、結構長い間継続されてきたサービスであることがわかります。
最後に
簡単ですが以上となります。
サービス終了に伴いデータ移行が必要になりますので今すぐにでも検討・対応を進めていくことを強くお勧めします。